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紙とExcel管理の煩雑さを解消! 「kintone」で実現する柔軟な業務効率化と未来の働き方株式会社エフオーテクニカ

紙とExcel管理の煩雑さを解消! 「kintone」で実現する柔軟な業務効率化と未来の働き方

株式会社エフオーテクニカ(本社:宮崎県宮崎市清武町)は、2003年の設立以来、人材派遣や製造請負を中心に、地域の製造業や半導体業界を支えるサービスを展開してきました。2013年には、真空ポンプのオーバーホールや設備設計・販売などの技術系事業にも進出。

「人」を大切にする姿勢を企業理念の根幹に据え、現在は約900名のスタッフを抱え、宮崎県を中心に長崎、大分など複数拠点と連携しながら、企業活動を行っています。

2025年に、人材採用管理の効率化を目的に、サイボウズ株式会社が提供するクラウド型の業務改善プラットフォーム「kintone(キントーン)」を導入しました。

今回は、導入に至る経緯や抱えていた課題、導入後の具体的な効果について詳しくお話を伺いました。

抱えていた課題:人事・採用業務で深刻化する業務の煩雑さ

DX推進のきっかけは、「アナログ運用」と「情報の転記・重複管理」による非効率な業務体制でした。多様な人材が関わる事業を展開するなか、同社では以前より業務効率化の必要性を感じていました。特に決定的な契機となったのが、総務部門における紙媒体での運用と情報の二重管理です。

なかでも、派遣事業における人事・採用業務では、膨大な書類と情報が行き交い、業務の煩雑さが深刻な課題となっていました。入社書類は紙やExcelで管理されており、紙の書類は探す手間がかかるうえ、転記や確認にも時間がかかる状況。Excelデータも複数の担当者が扱うため、更新漏れや情報の不一致が発生しやすい状態でした。

また、社内申請においても押印・承認作業に多くの時間を要し、承認の滞りが申請業務全体の遅延につながるケースもありました。こうしたアナログな業務プロセスが、全体の業務効率を低下させる要因となっていたのです。

一度は派遣管理業務に特化したシステムを導入したものの、自社の運用スタイルに合わず、カスタマイズには専門的なスキルが必要だったため、運用は難航しました。「どうすれば改善できるのか」と模索する中で相談したのが、今回「kintone」導入を支援していただいたスパークジャパン株式会社様でした。

株式会社エフオーテクニカ 管理本部 経理課 課長 安達 孝幸 氏

株式会社エフオーテクニカ
管理本部 経理課 課長 安達 孝幸 氏

導入の決め手:自社課題が解決できると確信。「見える」提案が背中を押した

実は、当初は他社による「kintone」導入のサポートも検討していました。しかし最終的には、スパークジャパン株式会社様の提案に基づき、導入を決断しました。

比較検討を進めるなかで、スパークジャパン株式会社様のご担当者が、私たちの要望に沿ったkintoneの“実際の画面”を提示してくださったことで、導入後の具体的な運用イメージを持つことができました。「これなら私たちにも使いこなせそうだ」「現場の課題も解決できそうだ」と、確信を持てたことが大きな決め手です。

さらに、提案時からの丁寧で柔軟なコミュニケーションも印象的で、安心して導入に踏み切ることができました。

実際のkintoneの画面

  • 直感的に操作できる分かりやすいUIで、ITに不慣れな方でも扱いやすいのが特長。
  • 「従業員情報管理アプリ」や「申請・承認ワークフローアプリ」などを、ドラッグ&ドロップで簡単に作成可能。
  • プログラミングなどの専門知識がなくても、1日〜数日で基本的なアプリの構築が可能。導入後は入力・検索・編集もスムーズに。
  • 部署間でリアルタイムに情報共有が進み、申請や承認の進捗も即時に確認できるため、業務効率が大幅に向上。

新しいシステムの導入と聞いて、「システムって難しそう…」と不安の声も上がりました。そこで弊社では、こうした不安を和らげるため、導入プロセスにおいて従業員との丁寧な対話を重視。「みんなでつくる」という姿勢を大切にしました。

導入研修は複数回にわたり実施し、営業・総務・派遣管理など、さまざまな職種のメンバーが参加。スパークジャパン株式会社様のご担当者と共に、実際の業務フローを確認しながら、「完璧を目指すのではなく、現場の声を取り入れて改善していく」という共通認識を育んでいきました。

マニュアルを配布するだけでなく、実際に画面を見ながら操作をレクチャーしたり、その場で質問に答えたりと、実践的なサポートを重ねることで、従業員の理解も着実に深まったと感じています。

導入効果:時間削減と情報の一元化がもたらす「見える化」

kintone導入による効果は多岐にわたります。
特に、宮崎県・長崎県・大分県といった複数の拠点を持つ同社にとって、従来は書類の郵送や回収に時間と労力がかかり、遠隔地からの回収には最長1週間を要することもありました。

kintone導入により、これらの情報がリアルタイムで連携されるようになり、郵送の手間がゼロに。年間1,500時間以上の業務時間削減を目指す、大きな転換点となりました。

株式会社エフオーテクニカ 管理本部 総務課 外山 大貴 氏

株式会社エフオーテクニカ
管理本部 総務課 外山 大貴 氏

ほかにもこんな効果が!!

入社手続きの効率化と年間100時間の時間創出

新入社員1人あたり約1時間かかっていた入社手続き(紙資料の配布・回収・転記作業など)が、システム導入によりほぼゼロに。年間約100名の新入社員を受け入れる場合、年間で約100時間の業務時間を削減できる見込みです。さらに、提出書類(約10枚×100名)もペーパーレス化が進み、年間1,000枚以上の紙の削減にもつながります。

情報の一元管理によって社内連携を強化

複数のExcelファイルに分散していた従業員情報をkintone上に集約し、リアルタイムで共有可能に。常に最新情報が確認できることで、問い合わせや確認の手間が削減され、社内のコミュニケーションもスムーズに。ミスや伝達漏れの防止にもつながっています。

情報検索の手間を削減し、生産性向上

従来の紙ファイルやExcel管理では時間のかかっていた情報検索が、kintone導入後は数秒で完了。探す時間が削減されたことで、業務全体のスピードが向上し、社員一人ひとりの生産性にも好影響を与えています。

保管スペースの削減でオフィスを有効活用

紙書類の量が激減し、これまで専用に確保していた収納スペースが不要に。キャビネットや倉庫などの保管エリアを別用途に活用できるようになり、物理的なスペース効率も大幅に向上しました。

機密書類の処分コストも大幅カット

これまで1回25,000円かかっていた紙文書の処分費用が、電子管理への移行により大幅に軽減。とくに人事関連など機密性の高い書類を扱う部門においては、セキュリティ面の安心とコスト削減を同時に実現できます。

今後の展開:DXは企業の「必須科目」

外山氏:
私たちも導入したばかりで、これからが本格始動のタイミングです。システムは「使って終わり」ではなく、現場の声を取り入れながら継続的にブラッシュアップしていくもの。“使いこなしたい”という意欲を引き出すには、まず先入観を捨てて、実際に触れてみることが大切だと感じています。

「システム」と聞くと苦手意識を持つ方も多いですが、丁寧な説明や「対面」での操作体験を重ねることで、理解が深まることを実感しています。まずは、今取り組んでいることをしっかりと形にしながら、今後はさらにkintoneを全体へ広げ、幅広く活用していきたいですね。

安達氏:
DXは今や企業にとって“必須科目”だと捉えています。これからの時代、取り残されないためにもDXは不可欠です。DXを進める際にまず大切なのは、『理想の形』を関係者全員でしっかり共有することが大事だと感じています。

特定の人だけで進めるのではなく、皆で取り組めば、属人化を防げて助け合いも生まれます。DXは、これからの企業活動において必要不可欠になるでしょう。

提供したサービス等の情報

主なサービス
  • kintone導入・伴走支援サービス
導入製品
  • 『kintone』
    ※kintone、サイボウズ株式会社が提供する、プログラミングの知識がなくても業務アプリを簡単に作成できるクラウドサービスです。