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人事労務工数年間1,000時間削減。二重入力を解消し、地方の建設コンサルが目指す自由な働き方東九州コンサルタント株式会社

宮崎県延岡市に本社、宮崎市に支店を構える 株式会社東九州コンサルタント は、測量や橋梁点検、設計、地質調査などを通じて、地域インフラを支える建設コンサルタント企業です。
同社が抱えていた大きな課題は、労務管理や案件管理におけるアナログ業務と二重管理でした。現場作業者は、打刻のために一度帰社しなければならないケースもあり、さらに社内システムへの入力作業も別途必要でした。そのため、月末にまとめて入力する運用が常態化し、総務・経理部門ではデータの照合作業に毎月2〜3人日を要していました。また、紙ベースの休暇申請は事後報告になりやすく、Excelによる案件管理も「同時編集ができない」「社外からアクセスしづらい」といった課題を抱えていました。
こうした状況を改善するため、社内に「DX推進室」を設置。さらに県の補助金制度も活用しながら、スパークジャパン株式会社 をパートナーに迎え、DXプロジェクトがスタートしました。現在は、SKYSEA Client View、奉行クラウド、kintone を段階的に導入し、運用を進めています。
今回は、DX推進室リーダーの高橋裕馬さん、技術3部課長の富高直人さん、総務担当の島田祐子さんにお話を伺いました。
抱えていた課題:業務を逼迫する「二重管理」と「曖昧な労務管理のルール」
物理的なタイムカードへの打刻と、各自の実績を残すための社内システムへの入力。現場作業者にとって、出退勤や業務内容の情報を2箇所に手動入力する作業は手間がかかるものでした。日々の忙しさから月末にまとめて入力する状況が常態化しやすく、それに伴う記入漏れや確認の手間も発生していました。
総務・経理部門においても、その確認作業のボリュームと事実確認にかかる手間の多さは、月あたり2〜3人日を要する大きな負担となっていました。また、当時は紙ベースで休暇申請を行っていたため、急な休みの際に申請が間に合わないといった運用のタイムラグも生じていました。
さらに、残業時間の細かな付け方や休暇のルール、休憩時間といった会社規定の細部をより明確に整備できる「伸びしろ」があることも見えてきました。案件管理においては、Excelファイルを社内サーバーで管理していたため、「誰かが編集している間は他の人が開けない」「バラバラな入力内容によりフォーマットを維持しにくい」といった、情報共有のスピード感やデータのスムーズな利活用において、より進化できる余地を残していたのです。

東九州コンサルタント株式会社
DX推進室リーダー 高橋 裕馬 氏
導入の決め手:金額以上の価値がある「手厚い訪問指導」とトップ層を動かす「推進力」
地方の中小企業がDXを推進する上で、大きな鍵となるのが「経営層との目線の共有」と「費用対効果の証明」です。他社との金額比較では他社の方が安価な面もありましたが、同社がスパークジャパン社を選定したのは、導入後のサポートや直接訪問による指導体制が圧倒的に手厚いと評価したからでした。
また、今回のプロジェクトを大きく後押ししたのが、宮崎県の「DX推進(デジタル・トランスフォーメーション)補助金」の存在でした。この制度を活用できたことでコスト面でのハードルが下がり、会社としても一歩を踏み出しやすい環境が整いました。
プロジェクトチームは、経営層が特に重視していた「適切な労務環境の構築や残業抑制」という課題に対し、まずは早めに分かりやすい効果が見込めるPC資産管理ソフト「SKYSEA Client View」を先行導入。さらにスパークジャパン社のコンサルタントを交え、客観的な視点からDXがもたらす経営上のメリットや最新の業界動向についての勉強会を実施しました。
経営層の関心や不安にしっかりと寄り添いながら、段階的にアプローチを重ねていったのです。
奉行クラウドの画面

【実際のUIイメージ】 操作も直感的で簡単、わかりやすいデザインに
- スマホやPCからどこでも打刻可能 : 場所を問わず出退勤ボタンを押すだけで完了。位置情報が飛ぶことで打刻の信憑性も担保。
- リアルタイムなデータ一元化 : 物理タイムカードと実績日報の二重管理が解消され、勤怠時間と休日の集計が自動で完了。
- Excelの競合を排除(kintone) : 案件管理をクラウド化。社外からのアクセスを可能にし、複数人による同時編集や最新版の共有をスムーズに。
- PC資産とログの可視化(SKYSEA Client View) : 点在していたPC資産やデバイスの更新管理をデータベース化。ログが残ることで適度な意識付けを喚起。
導入効果:1年の並走で「ITの不安」から「確信」へ。本来のミッションへシフト
奉行クラウドをベースとしたシステム導入による変化は、単純作業の削減だけに留まりません。
導入当初、ITに不慣れだった総務の島田さんにとって、システム導入のレクチャー時は「何を聞いていいかすら分からない」ほどの戸惑いと試行錯誤の連続でした。約1年が経った現在、まだすべての機能を完璧に理解できたわけではありませんが、実務を重ねる中で少しずつシステムへの苦手意識は薄れてきています。
何より、勤怠を含む労務管理が、奉行クラウドという一つのプラットフォームにワンストップで集約されているメリットを、島田さん自身が誰よりも体感しています。
島田さん「最初は本当に不安ばかりでしたが、バラバラだった身の回りの仕事がシステムで一つに繋がっていく感覚があります。今後、データの入力や給与連携などがすべて円滑に回り出せば、これまでの煩雑な作業から解放されて『ものすごく楽になりそう!』という確信があります」
実務の現場では、かつて2〜3人日かかっていたタイムカードと実績データの突き合わせ作業が不要になり、集計データを出力するだけ(半日〜1日程度)へと大幅に縮小。会社としての規定が明確になったことも手伝い、適切な労務管理に向けた社内の意識改革も着実に進み始めています。

ほかにもこんな効果が!!
業務時間の短縮と確認作業の効率化
毎月月初に総務業務の負担となっていたデータ確認作業が大幅に軽減。社会保険関連など、頻度は高くないものの手間のかかっていたルーティン業務も一元化され、業務を進めやすい環境が整いました。
社内ルールの整理と運用の明確化
システム設定を進める過程で、残業や休暇などの社内ルールをあらためて整理。経営層も含めて認識を共有することで、より明確で運用しやすい体制づくりにつながりました。
データ活用の基盤整備
これまで点在していた個人情報やPC資産、案件進捗などをデジタル上で一元管理。必要な情報を探しやすくなり、情報共有もしやすい環境へと変化しました。
年末調整業務などの負担軽減
システム上で税理士と社員が直接やり取りできる環境も整備。総務担当者が間に入って確認や催促を行う場面が減り、心理的・事務的な負担軽減が期待されています。
今後の展開:DXは「自由な働き方」と「社員への利益還元」を叶えるための手段

東九州コンサルタント株式会社 技術3部 富高 直人 氏
富高さん:「現在は総務1名で40名規模に対応しているため、毎月の繰り返し作業はすべてシステム化し、単純作業から解放させたいです。今後はkintoneで総務の契約書管理アプリを作成し、さらなる業務負担軽減を図るとともに、社内全体の打刻習慣化をトップダウンで徹底し、より強固なクリーン体制を作っていきたいです。」
高橋さん:「今後は、DXの『D(デジタル)』の先にある『X(変革)』へと進めていきます。システムに蓄積されたデータを分析し、会社の利益がどこから出ているのか、自社の強みを可視化します。それがクリーンに出せるようになれば、社員自身が会社にどれだけ貢献しているかを実感でき、モチベーション向上に繋がります。さらに将来的には、この業界では珍しいフレックスタイム制の導入など、社員が自由に働ける選択肢を増やし、還元していきたいと考えています。」
提供したサービス等の情報
主なサービス
- 奉行クラウド・kintone・SKYSEA導入支援
導入製品
- 『奉行クラウド』『kintone』『SKYSEA』
※奉行クラウドは、株式会社オービックビジネスコンサルタント(OBC)が提供する、企業のバックオフィス業務(財務会計、人事労務、給与計算など)を標準化・効率化するクラウド型経営基盤サービスです。
※kintone(キントーン)は、サイボウズ株式会社が提供する、プログラミングの知識がなくても業務アプリを簡単に作成できるクラウドサービスです。
※SKYSEA Client Viewは、Sky株式会社が提供する、社内のPCやデバイスなどの情報資産を一元管理し、情報漏洩対策やIT環境の安全性を高めるクライアント運用管理ソフトウェアです。


